1日の疲れを解消して、翌日を爽快に迎えるには心地いい睡眠は欠かせません。
しかし、寝ている時間は自分が思っている以上に環境に左右されやすく、気づかないうちに眠りが浅くなって疲れが十分に取れないこともあります。
疲れが取れる快適な睡眠には、眠るときに身に付ける洋服が深く影響しています。
今回は毎日の眠りを心地よく、健康的に取るために気を付けたい服装のポイントをご紹介します。
1.吸水性の高い素材を選ぶ
人は眠っているときに約200mlとコップ1杯分の汗をかくと言われています。
眠るときの衣服はこの汗を吸収し、外に排出するという重要な役目を担っています。
衣服の素材が吸水性の悪いものだと汗は乾くことなく肌と服の間に留まり、べたべたと不快な感触を発してしまいます。
肌がいつまでも湿ったままだと感触の不快感はもちろん、体温を下げて体調を崩してしまう危険性があります。
そして、汗が吸収されない不快な感触は寝苦しさに繋がり、眠りが浅くなってしまう原因の一つとなります。
眠るときの洋服は吸水性が良く速乾性が高い素材のものを選び、汗の排出を妨げないようにしましょう。
2.解放感のある締め付けのないものを選ぶ
快適な睡眠とは、自律神経の上下によって生み出されます。
人をリラックスさせゆったりとした気分にする副交感神経が、交感神経より優位になることで睡眠の質が上がり、疲れも取れやすくなります。
この副交感神経が優位になる手助けをするために、眠るときの服装はなるべく身体を締め付けないゆったりとしたものを選びましょう。
肌触りも自分が好きな優しいものを選ぶことをオススメします。
優しくゆったりとしたものに包まれていることで、脳がリラックス効果を感じ、交感神経から副交感神経に切り替わる過程がスムーズに行われるようになります。
3.動きやすい服装で睡眠の質をあげる
動きやすい服装、というのも大切なポイントです。
一見、眠っている時と動きやすさは何の関係もなさそうですが、睡眠中は寝返りをうつ、姿勢を変える、など予想以上に激しい動きを行っている場合があります。
起きている時なら、自分の意思で体を動かすことができるので服装を気にした動きができるのですが眠っているときは自分の意思と関係なく身体が動いてしまいます。
その為、動きにくい洋服で眠っていると、身体を上手くコントロールできず脳がストレスを感じ、そのストレスが眠りを浅くしてしまいます。
窮屈で動きずらい服装はもちろんですが、オーバーサイズの服装も寝返りで身体や布団に巻き込まれ動きの邪魔をしてしまう恐れがあります。
フード付きの洋服などは、寝返りによって首を絞めつける原因にもなるので避けておきましょう。
眠るときは柔軟性のあるジャストサイズの服装を選んで着用してみてください。
4.季節に合った服装で適温を保つ
室内できるものなのだから、と1年中同じ服装で眠る方もいることでしょう。
けれど、季節にって室温は大きく上下します。
寝具を夏用と冬用に分けるように眠るときの服装も気温に合わせて何種類か用意してみてはいかがでしょうか。
眠っている時は自分が意識していなくても、少しだけ寒い、少しだけ暑いといった不快感を我慢して眠っている場合があります。
この、我慢できるけれど不快という感覚はリラックスする自律神経のバランスを乱し、睡眠の質を下げてしまっているのです。
季節に合った服装で、体温調節を上手に行えばより良質な眠りを手に入れることができるでしょう。
5.制服化することで心のスイッチを切り替える
寝つきが悪くて悩んでいる方は、眠るときの服装を決めて睡眠の制服を作ってみてください。
人は何か習慣的なジンクスや儀式を取り入れることで、スムーズに物事に取り組むことができる傾向にあります。
これを着たら眠るんだ、と自分の意識が覚えることで「さあゆっくりと休もう」という気持ちの切り替えがスムーズに行えるようになります。
一種おまじないのようなものですが、人の脳はルーチン化された行動にとてもよく順応するので、入眠のスイッチを入れるには効果的な方法と言えるでしょう。
お気に入りの寝るための制服を作れば、布団に入って眠ることも楽しみになるのではないでしょうか。
6.眠るときの洋服はまめに洗い清潔に保つ
寝るときにきる服は家の中でしか着ないのだから、と数日に1回しか洗わないという人も多いのではないでしょうか。
しかし、寝ているときの発汗や皮脂汚れはとても多く、すぐに衣服を汚してしまいます。
それを長時間放置してしまうと、衣服に臭いが染みつき雑菌なども大量に繁殖してしまう恐れがあります。
もちろん、雑菌が繁殖すれば衛生的にも好ましくありません。
どんなに自分に合った素材やサイズの服装をしても、不潔な状態では気持ちよく眠ることはできませんよね。
眠るときの衣服は複数枚用意して、こまめに洗濯できる状態にしておきましょう。
どうしても選択できない、というときには朝脱いだ後ハンガーにかけて風通しのいい場所に吊るしておくだけでも、かなり清潔に保つことができますよ。
自分に合った服装で快適な睡眠を手に入れよう
このように、眠るときの服装も少し気を付けるだけで睡眠をぐっと良いものにする重要なアイテムとなります。
眠るときに身に付けるものはパジャマだけではなく、スウェットやジャージ、ルームウェアなどいろいろな種類がありますよね。
そんな中から、自分が一番身に付けていてリラックスできるお気に入りの服装を見つけてみてください。
最適な服装で眠りにつけば、今までよりずっと疲れが取れる快眠を体験することができるでしょう。