人間関係の複雑さや、多忙な日々によって睡眠不足になりがちな女性が増えています。
ぐっすり眠るための工夫の1つが、パジャマを自分にぴったりな、肌触りの良いものに変えることです。
パジャマを選ぶときに注目したい、肌触りの良い素材をご紹介します。
1.さらりとした質感の麻(リネン)
天然素材である麻は、吸水性と発散性に優れているため、寝汗をさっと吸収して発散してくれます。
そのため、夏場に寝汗が多くて寝苦しくなる人にとっては、さらりとした寝心地になるのでうってつけです。
麻のパジャマは、リネン、という表記で販売されていることが多くあります。
これは柔らかで、さらりと軽い肌触りなので、麻のイメージにありがちなチクチクとした感触もありません。
縫い目が肌に触らないよう、縫製を工夫しているパジャマも多いですが、お値段も手ごろで試しやすいパジャマが多いです。
そんな麻ですが、パジャマとしては1つ注意点があります。
それは伸縮性が乏しく、重さはほとんど感じないのですが、服を着ている感覚がしっかりあることです。
締め付けのきつい服が苦手な方や、寝る時に寝返りがしにくいと寝られない方の場合は、着心地が悪く感じられてしまうかもしれません。
2.天然素材にこだわりたい人にオススメの綿(コットン)
綿は麻と同じく、汗などをしっかり吸い取れる、吸湿性の高い素材です。
ふわふわとした質感で、赤ちゃん用の衣類にも使われる、とても優しい肌触りの素材です。
特に綿100%のパジャマは、不純物が少ないので吸湿性が最大限に発揮され、寝汗をかきやすい人にはぴったりです。
肌への当たり具合が良いので、眠りを妨げにくく、夏でも冬でも着心地が良いのも特徴です。
夏の場合は薄めの生地がオススメで、その高い吸湿性で肌をさらりと快適にしてくれます。
冬場は綿を編み上げたコットンニット生地がぴったりで、生地の間に空気の層が作られるので、保温性にも優れています。
生地を染める時の染料も、天然由来のものにこだわったパジャマも多いので、天然素材にこだわりたい人にもうってつけです。
生地の織り方によって通気性や保温性に差が出るので、夏と冬と季節に合わせて選ぶことが大切になります。
シワが付きやすく、汗の黄ばみも出やすいので、洗濯やアイロンがけといった手入れも重要です。
しかし素材自体が強いので、漂白剤や洗濯機を使っても、生地がへこたれることはほとんどありません。
100%オーガニックの綿パジャマは価格も高いので、大切に着ることが快適な寝心地への1歩になります。
3.肌と一体化する着心地の絹(シルク)
高級パジャマとして人気の高い絹は、蚕の繭からとれる天然素材の1つで、しなやかで光沢のある滑らかさが特徴です。
人間の肌とほぼ同じ成分で構成されており、肌に吸い付くような着心地も相まって、肌触りの良さは抜群です。
汗の吸水性もとても高く、夏場でもさらりとした寝心地を味わうことができます。
見た目もゴージャスで可愛らしいパジャマが多く、プレゼントに用いられることも多々あります。
そんな絹は、たんぱく質で構成されていることもあって、虫食いの被害にあいやすい素材の1つです。
なので手入れや保管には、他のパジャマ素材に比べると注意が必要になります。
洗濯をする際には、手洗いがオススメです。
洗濯機を使用すると、酷いときには破れてしまうこともあるため、中性洗剤やヘアシャンプーを溶かした洗濯液で優しく押し洗いして、丁寧に陰干しします。
直接日光が当たると、色が変わってしまうからです。
着心地が良い分だけ、絹はとても手がかかる素材と言えます。
4.絹のような滑らかさを持つテンセル
絹のような滑らかな肌触りが好きだけど、手入れをそんなに頻繁にできない。
という方にオススメなのが、テンセルです。
柔らかな質感で、絹のように滑らかで光沢感があります。
植物由来の繊維なので、吸水性と発散性に優れており、快適な寝心地を得ることができます。
絹と比べて、寝汗で濡れた場合でも強度が変わらないので、ネットに入れて洗濯機で洗えるものがほとんどです。
そのため、お手入れがとても簡単なのが特徴です。
イギリスの総合メーカーである、コートルズ社が開発した天然繊維を利用した素材で、木材パルプが主原料です。
木材を専用の溶剤でドロドロに溶かして、不純物を取り除いた後に、糸として紡いだものを使って作られています。
同じように木材の天然繊維を利用したもので、違う会社が開発したものをリヨセルと言いますが、ほとんど同じ質感です。
テンセルやリヨセル100%のものより、綿などと共に織られたパジャマの方が、着心地や扱いやすさも良く、快適に扱えます。
肌触りの良い素材のパジャマを選ぼう
寝心地の良し悪しを決める、パジャマの素材についてご紹介しました。
肌触りの良い素材は天然由来のものが多く、敏感肌の人にとっても安心して利用できるものばかりです。
一方で、天然由来のものは価格が高くなりがちなので、実際に店頭で触ってみるなど、慎重に選ぶことが大切です。
お手入れ方法もきちんと押さえて、快適な眠りを実現するパートナーとして、大切に扱いましょう。