無呼吸症候群の恐ろしい症状5個

睡眠障害最終更新日:2016年10月30日

ここ最近注目されている睡眠障害として「睡眠時無呼吸症候群」というものがあります。

この病気は年齢や男女の性別は関係なく、

だれにでも起こりうる病気で睡眠中に脳や体に大きな負担がかかり,死を招く恐れもある怖い病気です。

今回は無呼吸症候群の恐ろしい症状をご紹介します。

1.睡眠中に大きないびきをかき、突然呼吸が止まる

睡眠時無呼吸症候群の症状として代表的なのが、「いびき」と「無呼吸」です。

私たちは呼吸によって体内に酸素を取り込み、二酸化炭素を排出するというサイクルのもと生命活動を維持しています。

体が眠っていても脳は活動していますので、正常であれば睡眠中に呼吸が止まることはありません。

しかし肥満によって舌のまわりに脂肪がついている人や扁桃腺が大きい人、

もともと気道が狭い人などは副交感神経が優位に働き筋肉が緩む睡眠中、

舌や軟膏蓋(なんこうがい)という部分が重力によって下がり気道が狭くなってしまいます。

このことが原因でいびきがひどくなり、最終的に気道が完全に塞がれてしまうと無呼吸が起こります。

寝ている間の変化を本人は自覚することができないので、

不安がある人は寝室を共にする家族にいびきや無呼吸などの症状がでていないか様子を見てもらいましょう。

2.朝に目が覚めても熟睡感がない

睡眠時無呼吸症候群では、夜中に何度も呼吸が止まることによって脳が酸欠状態になり夜中に目を覚ますことが多くなります。

また目を覚まさなくても、酸欠によって脳が覚醒してしまうため寝付きも悪くなく

睡眠時間を十分にとっているにも関わらず、熟睡感が得られないということが起こります。

これは睡眠中に呼吸が止まってしまうことにより、

体内の疲労物質などが溜まってしまうことが原因と言われています。

睡眠の質が低下した状態が続くと、何に対しても意欲がわかなくなったり、

集中力の低下といった不調もあらわれてきます。

夜中に何度も目が覚めたり、朝目が覚めても体がだるいという場合は注意してください。

3.日中、強い眠気に襲われる

日中強い眠気に襲われるというのも、睡眠時無呼吸症候群の特徴です。

それはウトウトと眠気がやってくるというようなものではなく、取引先との商談の最中であったり、

大事な会議の途中であったりと、普通では考えられないような状況で突然起こります。

日中の眠気から仕事に大きな支障が出るだけでなく、

車の運転をしていた場合などは事故を起こす可能性も高くなるので、大変危険な症状と言えます。

睡眠時無呼吸症候群では、呼吸が止まった状態から呼吸を再開させるたびに、脳も体も絶え間なく覚醒した状態になります。

睡眠が途切れ途切れになってしまうことにより、慢性的な睡眠不足となり、日中に強い眠気が発生するというわけです。

4.目覚めたときに頭痛がある

睡眠時無呼吸症候群と頭痛には密接な関係があります。

症状としては、

1.朝目が覚めたときに頭痛がある

2.頭痛は30分ほどでなくなる

3.1ヶ月の半分以上頭痛の出る日がある、というものが特徴的です。

呼吸が止まることにより、血液中の酸素が不足する低酸素血症や、

二酸化炭素の濃度が上がる高炭酸ガス血症が併発され、

そのことが脳に大きなストレスをかけるために頭痛が起こるとされています。

また、いびきをかく回数が多いほど頭痛を起こすことが多いという報告もあるので、

いびきの症状があり朝目覚めたときに頭痛がする人は、早めに医療機関を受診しましょう。

5.寝ているときの動きや様子に異常がある

睡眠覚醒障害を伴うということが睡眠時無呼吸症候群では少なくありません。

例えば、呼吸が止まっているときに息苦しさを感じるともがくようにして寝相を変えたり、

寝返りの回数が多くなったりします。

また呼吸が止まることにより脳が覚醒してしまうため、大きな声で寝言を言ったり突然飛び起きるといったようなことも起こります。

無呼吸の状態のときは起きているときの5~10倍の負担が体にかかるため、

寝汗をかくといったことがあり、ぎりぎりと歯ぎしりをする場合もあります。

これらの症状も睡眠時無呼吸症候群の判断の目安となるので、家族からの指摘を安易に聞き流さず、

気になる場合は速やかに検査をしてもらうようにしましょう。

いかがでしたか。

これまでに挙げた症状により、睡眠時無呼吸症候群はさまざまな合併症を引き起こします。

その始まりが高血圧であり、そしてその高血圧が動脈硬化を引き起こします。

それが糖尿病や心筋梗塞、脳卒中へとつながる悪循環の引き金となってしまいます。

寝ている時間はなにもしていない時間、とつい思ってしまいがちですが、

睡眠は体の疲労回復や老廃物の除去、ストレスの緩和など私たち人間が生きていく上で大切なメカニズムのひとつです。

朝目覚めたときにおかしいなと思ったら、まずは自分の眠気の状態を自覚し、家族にも協力してもらって早期発見、早期治療を目指しましょう。

良く眠ることは良く生活することでもあり、のちの健康につながっていきます。