家族と同じ部屋で眠っている際に、家族がいびきをかいていたと思ったら,
10~20秒は呼吸が止まっていたという経験はありませんか?
それは睡眠中に本人の意思とは関係なく、正常に呼吸が出来ない状態にある、
所謂無呼吸症候群の可能性があります。
この無呼吸症候群は放っておくと重大な病気を併発する恐れがありますので、
これからご紹介する方法で是非予防をしましょう。
1.仰向けで眠らない
よく「仰向けで眠った方が背骨や腰が真っ直ぐに矯正され、猫背が治る」と言われています。
しかし仰向けの状態で眠る事こそ、無呼吸症候群に陥りやすい体勢となります。
どうして仰向けで眠ると呼吸がし辛くなってしまうのか、それは、気道が狭くなる為です。
そして睡眠中は体の筋肉も弛緩しているせいで、舌も喉の奥へと入りやすくなってしまいます。
その為気道が余計に塞がれてしまい、呼吸が止まりやすくなってしまいます。
例えばソファで眠る、椅子の背もたれに頭を預けて眠るといった場合も注意しましょう。
眠る際は下半身は仰向けに、上半身と顔だけ軽く右かもしくは左へ傾けて眠ると、
姿勢を崩さずに仰向けを回避して眠る事が出来ます。
2.枕の高さを変える
厚み、高さのある枕を使って眠ると、その分顔が前のめりになってしまい、気道も狭くなります。
だからといって低い枕にしてしまうと、今度は首と頭が圧迫されて、肩凝り、首の凝りを生じてしまいます。
柔らかすぎる枕、硬すぎる枕もあまり睡眠に適しているとは言えません。
それならばどうすればいいかと言えば、普段使っている枕に1枚~2枚タオルを巻いてみましょう。
タオルは何でも大丈夫ですが、肌触りの良い物を選ぶと寝やすいでしょう。
枕の高さ調節の方法は、体を完全に横向きにした際に頭からお腹の辺りまで、
真っ直ぐ平行になっているかどうかです。
横向きになってみて頭も喉も苦しくなければ、その高さが合っています。
3.鼻で呼吸する癖をつける
風邪を引いている時や慢性的な鼻炎といった持病がある場合、鼻での呼吸はし辛くなってしまいます。
眠った当初は口を閉じているつもりでも、もっとしっかり呼吸をしようと思って、
無意識の内に口呼吸になってしまうのでしょう。
しかし口呼吸こそが、無呼吸症候群の元です。
口呼吸をしていると息が吸い込みやすいと思われがちですが、実はこちらの方が気道は狭くなりやすいのです。
そこで普段から何をするにもまずは鼻呼吸の癖をつけましょう。
もしも鼻から息を出し入れし辛い場合は、耳鼻科で治療を受ける事が先決です。
鼻呼吸の癖がつけば眠っている間でも、鼻から楽に呼吸を行う事が可能です。
4.マウスピースをする
どうしても口からの呼吸となってしまう、長年の癖で鼻呼吸が出来ないという人は、
マウスピース治療がオススメです。
マウスピースをハマめると上顎よりも下顎の方が前へ出やすい形になります。
この形こそが気道を広くして、呼吸をしやすい状態へと導いてくれるのです。
この場合は市販のマウスピースを買うよりも、
まずは歯科医に相談して自分の口の形にあった物を作ってもらう方がいいでしょう。
市販の物の方が価格も抑えられますが、しかし小さすぎると喉に詰まらせてしまったり、
大きすぎると効果が発揮されない事があります。
少々価格と時間はかかりますが、是非歯科医に相談後、
診察を受けてから専用のマウスピースを作成して下さい。
5.アルコールの摂取を控えめに
寝る前にお酒を飲む、寝酒を好む人もいるかもしれません。
しかしアルコールによってむくんでしまうのは、何も肌だけではないのです。
アルコールで喉までがむくんでしまうせいで、無呼吸症候群の症状が出る場合があります。
そして低血糖の症状にもなりやすいのです。
低血糖になると交感神経に影響があり、そのせいで体が緊張状態になります。
すると深い睡眠に入れないばかりか、呼吸もしにくくなってしまいます。
お酒を飲むなら睡眠に入る3~4時間前にして、決して飲み過ぎたり飲みながら眠ってしまうといった事は控えましょう。
特にお酒を飲むと翌日すぐに顔や体がむくんでしまう、といった人は要注意です。
むくみやすい体質の為に、ちょっとのお酒でも気道が狭くなってしまう可能性があります。
6.肥満解消
肥満がどうして無呼吸症候群に影響するか、
それは顎や喉元に溜まった脂肪が、気道を圧迫してしまうからです。
これでは幾ら枕の高さを調節しても、仰向けで眠らないようにしても、あまり効果が出てくれません。
ここは思い切って、ダイエットを行いましょう。
無理なダイエットは体調も悪化してしまうのでオススメしませんが、ヘルシーな食生活と適度な運動は大事です。
例えば今まで1日どの位の量の食事を摂っていたのかをメモして、余分なカロリーを省いてしまいましょう。
そして運動は縄跳びや水泳といった、体全体を動かす事の出来る方法がいいでしょう。
こうしてダイエットをする事で脂肪も取り除かれ、無呼吸症候群の対策としても、健康対策としても良い結果を得られます。
無呼吸症候群は放っておいてはいけない
ただ呼吸が数秒止まるだけ、ではありません。
その数秒が数十秒、1分と段々伸びていってしまいます。
無呼吸症候群は脳卒中や心不全といった重大な病を併発する恐れのある、大変危険な症状です。
是非改善出来る内に、無呼吸症候群の症状を抑えておきましょう。