睡眠にもたらす音楽の快眠効果4個

快眠情報最終更新日:2016年9月19日

夜布団に入ってもなかなか寝付けない、

眠りが浅くて寝た気がしない、といった睡眠問題を抱えている人は少なくありません。

ストレスや不満などを溜め込むと脳や神経が興奮してますます寝つきが悪くなってしまいます。

眠れない時はリラクゼーション音楽を聴いて身心共にリラックスしてみてはどうでしょう。

今回は睡眠にもたらす音楽の効果についてご紹介します。

1.音楽には脳をリラックスさせる効果がある

一般的に、人間は何かの音がすると意識的に音に集中しようとします。

音を聴こうとするのは脳や神経が活発に活動している証拠ですが、

音を聴こうとすればするほど脳が興奮して眠気から遠ざかることになります。

快適な眠りにつくためには、脳のこうした働きを抑え、休息させる必要があります。

本来なら静かで音のない環境下が一番ですが、音の種類によっては脳の活動を低下させ、

心身共にリラックスさせる効果があることがわかっています。

脳波には様々な種類がありますが、昼間活動している状態の脳は主にβ波を発生させています。

寝つきの悪い人は就寝時もこのβ派が発生し続けていたり、何かに興奮してγ波が出ていたりします。

しかし、心地よい眠気を得るためにはα波(脳がリラックス状態にある時に発生する脳波)の発生が不可欠です。

特定の音楽には脳波をβからαに変える効果があるものがあり、

脳や神経が興奮して寝付けない人に対して睡眠導入作用があることがわかっています。

2.脳を休息させるためには選曲が最大のポイントになる

心と体をリラックスさせ、脳を休息させてあげなければ心地よい眠気はやってきません。

イライラした感情を鎮め、悩みや考え事から自分を解放するには落ち着いた音楽を聴いてリラックスするのが一番です。

ところが、多くの人はこの段階で間違った選曲をしてしまうため、ますます脳が興奮して眠れなくなってしまいます。

一般的に、脳は音を聞くとその音を追って活発に動き出します。

もしその音が自分にとって好きな音楽であればさらに集中して音を聴こうとします。

したがって、脳は音楽を聴いて休息するどころか真逆の行動を取ってしまうわけです。

これでは眠気が訪れるはずがありません。

脳の活動を抑え、リラックス状態にさせるためには、

普段好んで聴いている、歌詞の含まれた曲は避けなければいけません。

ロック調の激しい曲も就寝前に聴くのは止めるべきです。

現在、睡眠導入効果を謳ったCDがたくさん市販されていますが、

それらに選曲された音楽にはいくつかの共通点があります。

まずは、歌詞や歌声が含まれていないということ。

一定のリズムで単調に流れ、ゆったりとした雰囲気を作ること、

高音・低音域の音が使用されていないことなどがあげられます。

一見つまらない曲のように感じますが、このような音楽だからこそ、

脳は一生懸命音を追うこともなく自然に活動を抑えリラックスすることができます。

選曲は脳を休ませ、眠気を誘うために非常に大切なポイントとなります。

3.睡眠導入効果が最も高いのは自然音

脳がリラックス状態になると、α波という脳波が発生します。

α波をもたらす効果を謳った睡眠導入用CDはたくさん市販されていますが、

クラシック音楽にも同様の効果があることがわかっています。

特に有名なのはモーツァルト作曲の楽曲です。

就寝前からごく小さい音量で聴き始め、睡眠中も流しておくと非常に質の良い睡眠が取れることが実証されています。

しかし、近年では最も睡眠導入効果が高く、万人に受け入れられる音楽とは「自然音」であることがわかってきました。

自然音とは、波の音や川のせせらぎ、秋の虫の音、草原を渡る風の音、

森の小鳥の鳴き声といった自然界が醸し出す音を指します。

人間は生まれる前母親の胎内にいた頃から羊水や心音を聴いているため、

生まれてからも自然界が生み出す音を聴くと無意識に胎内にいた頃の安らぎを思い出し、リラックスすることができます。

4.音楽の睡眠導入効果を上げるには聴くタイミングが大事

音楽による睡眠導入効果を上げるには、聴くタイミングも大切です。

最も効果があるのは、布団に入ってから30分~1時間程度聴くことです。

自動で電源が切れるようタイマーをセットしておくのも良いですし、リピート機能を使って朝まで聴いても問題ありません。

眠りが妨げられないよう、ごく小さな音量で聴くのがオススメです。

また、周囲の生活音や家の外の騒音が気になって眠れないという方は、

あえて就寝前から音楽を聴き始め、あらかじめ周囲の騒音が音楽に紛れて気にならない状態にしてから

布団に入るようにしておくと良いでしょう。

いかがでしたか。

音楽には身心をリラックスさせ、脳を休息させる効果がありますが、選曲が重要なポイントになります。

歌詞や歌声の含まれない、単調で落ち着けるものが最適です。

市販のリラクゼーション音楽CDやモーツァルトの楽曲CD、自然音のミックスアルバムなどを試してみるのもオススメです。

悩み事を忘れ脳がリラックスすることができれば自然と心地よい眠気がやってきて、朝まで熟睡することができるでしょう。