羽毛布団をいざ片付けるとなると、収納の仕方に悩んでしまったことはありませんか?
羽毛布団を上手に収納するコツは、ずばり「徹底した除湿」です。
また次の季節に快適に使えるよう、正しい収納の仕方を覚えておきましょう。
1.まずは羽毛布団を干す
人間は、一晩の睡眠でコップ1杯分(約500ml)の汗をかくと言われています。
私達がかいた汗を吸収した布団は、湿気を多く含み、ダニやカビの温床になる大変危険な状態です。
しっかり乾燥させずにそのまま収納してしまうと、次に使う時には「カビが生えて布団の色が変わっていた」「異臭を放って、洗っても臭いが取れない」なんてことになりかねません。
そのような事態を防ぐために、収納する際には必ず、羽毛布団を干すようにしましょう。
干す時間の目安は、天気の良い晴れた日中に、片面1時間ずつです。
時間帯は、だいたい10時から15時の間くらいがよいでしょう。
あまり長く干すと布団の生地が傷む可能性があるため注意しましょう。
また、布団は紫外線に非常に弱い性質を持っています。
直射日光を避けるため、カバーをかけた状態で干すことをオススメします。
また、忙しくて干す時間がない方や、ベランダが狭くて干す場所を確保できない方、布団を干すのが難しい高齢者の方などには、布団乾燥機の利用がオススメです。
高温を送ることで天日干しと同じ効果が得られる他に、ダニを駆除する効果もあるので、小さなお子様のいる家庭やアレルギーのある方にも安心ですね。
2.羽毛布団にこもった熱を取る
湿気は布団にとって大敵だということは、ご理解いただけましたでしょうか。
天日干し、または布団乾燥機で、しっかり乾燥させた羽毛布団。
さっそく袋に入れて、次のシーズンまで押し入れにしまっておこうか…というのは少し待ってください。
考えてみてください。
もし、炊きたてのご飯を詰めたお弁当箱に、すぐ蓋をしたらどうなるでしょうか?経験された方もおられるかと思いますが、蓋に水滴がついて、ご飯がべちゃべちゃになりますよね。
これは、ご飯の熱により、お弁当箱の中で水蒸気が発生したためです。
この現象が、干したての布団を収納した袋の中でも起こる可能性があります。
せっかく乾燥させて収納したのに、水蒸気で布団が濡れてしまっては元も子もないですよね。
乾燥させた羽毛布団は一度室内で広げて、しっかり熱が取れるまで冷ますようにしましょう。
3.羽毛布団を収納
十分に熱がとれたら、いよいよ羽毛布団を収納していきましょう。
羽毛布団は、普通の綿布団のように重ねて収納することはオススメしません。
重ねた布団の重みで空気が抜けて、羽毛布団特有の弾力が損なわれてしまうからです。
また、定番の布団収納法である圧縮袋も、羽毛布団への利用は避けましょう。
圧縮すると羽毛が潰れてしまい、圧縮袋から出しても復元しない可能性があります。
このような状態になった羽毛布団は、本来の保温能力を発揮できなくなってしまいます。
ですので、一番オススメなのは、買ったときに入っていた収納バックに入れて収納することです。
購入時と同じ形に畳めば手軽に収納でき、新たに費用がかかることもありません。
「購入時のバックを捨ててしまった」という方は、綿シーツなどに包んで収納することもできます。
通気性を考慮した不織布の布団収納バックも販売されているので、家に収納スペースがあまり無いという方は、購入を検討されてみてはいかがでしょうか。
4.※番外編洗う
羽毛布団は、その名のとおり「水鳥の羽根」でできています。
素材においては、水洗いが出来ないということはありません。
うっかり布団を汚してしまった、という際にはそのまま収納するより、洗って収納する方が良いでしょう。
側生地の素材によっては、自宅で洗濯できないものもあります。
しかし、家庭で羽毛布団を洗う際には、気を付けなければならない点がいくつもあります。
使う洗剤の種類や、洗い方、干し方など、工程は非常に複雑です。
上手に洗わなければ、カビを発生させたり、羽毛が絡み合ったり縮んでしまったりして、復元できない状態になることもあります。
ですので、基本的には「自宅洗いは出来ない」と思っておいた方が良いでしょう。
どうしても洗濯が必要な際には、クリーニング店やコインランドリーなどを利用するようにしてください。
羽毛布団は、その性質上、一度でも洗うと元通りにすることができません。
使用の際は、皮脂や汗などの汚れから布団を守るために、必ず布団カバーを使用するようにしましょう。
羽毛布団をきちんと収納しよう
羽毛布団の収納方法について解説しました。
手順を守り、正しく収納することで、本来の羽毛布団の暖かさを十分に発揮させることができるようになります。
羽毛布団は決して安い買い物ではありませんよね。
大切に扱うことで10年ほどと言われている寿命を、もっと長持ちさせることができますよ。
羽毛布団の収納の際には、ぜひ参考にしてみてください。