羽毛布団は使っているうちに、どうしてもぺたんこにつぶれてきて、重たくなっていきます。
ふかふかの状態に戻すためにも、外に干したいですよね。
だけど、綿布団よりも高級な羽毛布団は取り扱いがちょっと難しそうだし、何だかお手入れが大変そうに思えてしまいます。
以前は「羽毛布団は干す必要がない」「羽毛布団は干さないほうがよい」と言われていました。
しかし現在では、羽毛布団に付いている注意書きなどを読むと、羽毛布団でも外に干すことがすすめられています。
羽毛布団は何に気を付けて干したらよいのでしょうか?
いつまでもふかふかの羽毛布団を長く使うためにぜひ知っておきたい「羽毛布団の正しい干し方をご紹介します。
1.羽毛布団は月に1~2回干せばOK
羽毛布団に限らず、どんな種類の布団であっても、湿気は大敵です。
湿気が布団にこもると、カビやダニが発生しやすい環境をつくってしまうため、除湿することが大切です。
もともと羽毛布団は、綿布団などと比べると、湿気を発散させる性質に優れているため、それほど頻繁に干す必要はありません。
月に1~2回干すだけでも、羽毛布団の除湿は十分にできます。
湿気の少ない、カラッとしたお天気の日に干すのがベストです。
2.羽毛布団は干す時間帯がポイント
夜に使った布団は、朝起きてからすぐに干したいものですが、早朝に干してもよいでしょうか?実は、羽毛布団を干す時には、干す時間帯がポイントになります。
早朝は1日のなかでも湿気が多い時間帯と言われています。
ですので、朝早い時間から羽毛布団を外に干すのは、あまりオススメではありません。
起きてすぐに干すのではなく、湿気が少なくなる午前10時から午後3時くらいの間に、干すようにしましょう。
片面につき1~2時間程度を目安に干すと湿気がとれてよいでしょう。
3.羽毛布団を干す場所にも気を付けて
お日さまの香りがする布団はとても気持ちがよいものですが、羽毛布団の場合、長時間の天日干しはオススメできません。
もし、羽毛布団を除湿することが目的なのであれば、天日干しはせず、日陰に干すだけでも十分に除湿できます。
その場合は、なるべく風通しのよい場所に干すようにしましょう。
しかし「たまには羽毛布団を日光で除菌したい」と考えている場合は、天日に干しても構いません。
ただし、日陰に干す場合よりも、干す時間そのものを短くしましょう。
というのも、羽毛布団を長い時間、日光に当ててしまうと、紫外線で羽毛を痛めてしまうこともあります。
また、羽毛布団は、側生地がシルクのことも多いですが、シルクにとっても紫外線は生地を傷めたり、変色したりする原因になります。
羽毛布団を天日干しする場合は、日陰に干す時の半分くらいの時間にします。
両面で1~2時間程度を目安に干すようにしましょう。
また、高温になりすぎることも、羽毛を痛めてしまい、羽毛布団の保温性を損なうことにつながってしまいます。
直射日光が厳しい真夏のベランダや屋根の上などではけっして干さないようにしましょう。
天日干ししてあたたかくなっている羽毛布団は、室内に取り込んでからもしばらく広げておき、熱を冷ましてから、収納するようにしましょう。
4.羽毛布団の布団カバーはかけたままで干す
羽毛布団を干す時には、布団カバーやシーツをかけたまま干すことで、直射日光による羽毛へのダメージを少し抑えることができます。
また、布団カバーをかけたまま干せば、汚れが布団に直接付着するのを防ぐこともできます。
もし汚れがついても、カバーだけを外して洗えばよいので、らくちんで安心です。
羽毛布団から布団カバーを外して洗濯するよりも前に、布団カバーをかけたままの状態で干してしまいましょう。
5.干す時に羽毛布団を叩くのはNG
外に布団を干した時には、しまう前につい布団叩きでしっかりと叩いておきたくなりますが、羽毛布団を叩くのはNGです。
けっして叩かないようにしましょう。
布団を叩くことで布団の中にあるホコリやダニを追い出しているような気がしますが、実際には布団を痛めているだけです。
特に羽毛布団は、強く叩くと、生地を痛めて羽毛が飛び出す原因になったり、羽毛そのものを痛めたりしてしまうため、結果的に羽毛布団の寿命が短くなってしまいます。
どうしても表面のホコリが気になるという方は、手でそっと表面を払うくらいにすませましょう。
ふかふかの羽毛布団で快適な睡眠を
羽毛布団の正しい干し方についてご紹介しました。
こうして正しい干し方を知ってみると、羽毛布団は綿布団よりも干す回数も少なくてすみ、叩いたりする必要もなく、手入れがかえって楽ですね。
せっかくの羽毛布団ですから、いつまでもふかふかな気持ちのよい状態で、長く使って、快適な睡眠を楽しみたいものです。