寝る時には必ずと言って良いほど使用する枕。
その枕が自分に合っていなかったとしたら、かえって睡眠によってマイナスとなってしまっていることもあります。
枕が合わないことで起きるマイナス面とは一体、どんなところなのでしょうか。
1.肩こりがひどくなる
枕が合わないことで、睡眠中無理な姿勢を取り続け、結果起きた時に肩こりがひどくなるというケースが多いです。
特に枕が異常に高いと、常に首を前に出している姿勢となり、立っている時の猫背の状態と形は似ています。
睡眠時間は人によって様々ですが、仮に8時間程度睡眠をとった場合、その時間ずっと首が前方に曲げられた姿勢のままとなってしまい、肩が緊張状態になります。
睡眠をとって休息をしているつもりでも、このような姿勢になってしまうことで肩こりがひどくなることがあります。
また骨の位置が徐々にずれることで、歩く時や座っている時も、首から上が前に押し出されたような姿勢になってしまいます。
高い枕を好む人は多いですが、肩こりがひどいといった症状が見られる場合は、日々の姿勢ではなく枕が合っていないことが考えられます。
2.頭痛がする
肩こりがひどくなってくると、次第に頭痛がひどくなります。
これもまた緊張状態にある姿勢から肩こりが生まれ、そこから頭痛へと発展しているものです。
風邪や体調不良によるものではない可能性があり、寝起きから30分~1時間程度で頭痛が治まるのであれば、枕が原因である可能性は高いです。
また頭痛にまで発展しているということは、気付いていないながらも肩こりも重症化している可能性もあります。
休息をとるはずの睡眠で緊張状態にいては、肩を休めることもできず、頭痛も悪化していってしまいます。
起床後、数十分程度いつも頭痛があるという場合は、枕を変えてみると翌日から効果が表れるかもしれません。
3.眠りが浅くなる
よく寝返りをうつ人は、横向きになったり仰向けになったりと、様々な姿勢で寝ていることが考えられます。
その時枕が自分に合っていないことで、窮屈感を抱いたり、フィット感がなく、寝心地の悪さに何度も目が覚めてしまう人もいることでしょう。
仰向けになった時にはちょうどよく感じるのに、横向きになった時には首を傾げた角度にしないといけないという場合は、枕が高いことが考えられます。
フィットする形にならなかったり、高さが合わないことで目を覚まし、十分な睡眠がとれない、もしくは睡眠の質が悪い状態となっていることもあるでしょう。
寝返りをうつ回数が多い人は、高い枕にしてしまうと、寝返りをうつたびに高さを調節したりフィットする場所を無意識に選んでしまう為、浅い状態の眠りが続いてしまうことがあります。
枕を低くしてみること、柔らかい枕を選ぶことで、少しは解消するかもしれません。
4.不眠になる
枕を変えたその日、なかなか寝付けないという人は多いのではないでしょうか。
それまで自分にフィットしていた枕を変えて新しくすると、固さや高さ、質感が違うために、どこか落ち着かないという人は多いものです。
枕が変わったことで、感じる印象も変わり、落ち着いたり安らげるまでに時間がかかり、なかなか寝付けなくなってしまう。
それによって不眠となってしまうこともあります。
よく「この枕じゃないと眠れない」という人もいますが、すべてにおいて自分に合った枕でないと安心できず、眠りにつくことができないこともあります。
5.腰痛や姿勢悪化の原因に
朝起きると腰が痛み立ち上がれない、日に日に姿勢が悪くなる気がするというのも、合っていない枕が原因のケースが多いです。
仮に自分に合っていない枕が高い場合で、仰向けで寝ている人は、首から背骨にかけて骨が猫背のように曲がり、その状態で骨は引っ張られている状態となってしまいます。
その状態が数時間続いてしまえば、骨は「これが正しい姿勢」「ここが定位置」となり、それを無理に直した時当然痛みが走ります。
寝ている時の姿勢が悪くなっていることで、体そのものが骨の位置を変えてしまい、肩こりや頭痛、そして枕から遠い位置の腰まで痛むことがあります。
起きる瞬間に腰が「痛い」となる人は、枕が自分に合っていないことを疑いましょう。
そのまま無理に使い続けることによって、姿勢はどんどん悪くなる一方であり、また様々な体の痛みがさらに出てきてしまいます。
立っている時、歩いている時ですら腰を伸ばすことに違和感があるのであれば、睡眠中の姿勢が影響している可能性があるでしょう。
枕が合わないことの悪影響は沢山ある
ゆっくりと質の良い睡眠をとるためにも、そして体の姿勢や健康のためにも、自分に合っている枕を見つけたり作ることが大事です。
たかが枕だと思っていても、合わない枕を使用し続けることで、体に異変が生じることは少なくありません。
肩こり、頭痛、腰痛など、体の痛みを感じてきたのなら、マッサージなどの前に枕を変えてみると、案外すぐに治ることも多いのです。